連載③今すぐ動こう!業界研究・企業研究のススメ
ネット情報だけの研究はNG
新聞記事や業界地図の活用を
合説に参加して企業を知ろう
「やりたいことがわからないので、志望業界、志望企業が見つからない」
「履歴書や面接で志望動機を聞かれても、正直、困ってしまう」
このような学生は少なくありません。業界・企業研究をすれば、このような問題を解決できる可能性が高まります。効果的な方法をお知らせします。
表を見てください。これが業界企業研究の基本的な考え方と情報源です。
業界同士の比較、企業同士の比較、そして企業に触れてみる、という流れで研究することがポイントです。
ここで重要なのが「比較する」という考え方。多くの学生は働いた経験が少なく、業界、企業、仕事を理解することは容易ではありません。
つまり業界や企業を単独で見ていても、自分に合っているかどうかが、よく分からないのです。しかし、2つの業界、企業を比較すれば違いが明確になり、自分との相性が判断しやすくなります。志望動機も書きやすくなります。
そのための情報源としてお勧めするのが新聞記事、業界地図、合同企業説明会の3点セットです。
地元新聞などには、地元の有力企業の情報が載っています。しかも就職ナビと異なり、客観的な視点からの情報を入手することができます。志望動機を書く時や、面接で話す時に活用できます。
また客観的な情報ゆえ企業のリアルな姿が分かります。つまり入社後のミスマッチを減らす可能性も高まるのです。
また人事は、新聞を読んでいる学生は知的水準が高いことを経験的に知っています。このため志望動機で新聞記事を引用すれば効果的なアピールになります。
業界地図という書籍が、何社かの出版社から出ています。インターネットで企業のホームページを見ているだけでは、実は業界の全体像はわかりません。
この書籍を読めば業界の状況を見開き2ページ、10分間で理解できます。これも、履歴書や面接で志望動機をアピールする時に役立つでしょう。
合同企業説明会は、一度に複数の企業を見ることができます。Uターン就職や地元就職を希望する就活生が困ることは、地元にどんな企業が存在するか知らないことです。合同企業説明会は、一度に多数の地元の有力企業と出会うことが可能であり、非常に効果的と言えるでしょう。
しかも、ネットなどと違い人事から直接話を聞くこともできます。多数の企業の人事担当者と会えば、自然と自分に合う会社がどこかが分かってきます。やはり比較することは有効です。
初対面の社会人と話すことに慣れるという効果もあります。本番の面接官は、ほぼすべて初対面の社会人です。知らず知らずのうちに、面接対策にもなっているのです。
ただ注意点があります。来年の東京五輪の影響で、地元でも以前より企業の動きは早くなる傾向があります。早めに合同企業説明会などを訪れ、業界企業研究を始めることをお勧めします。
福島直樹(就職コンサルタント)
長野県出身。上智大文学部を卒業後、民間企業を経て1993年から就職に関するコンサルタント業務をスタート。学生の就職相談に応じ、就職・採用に関する執筆、講演活動なども行っている。また企業の採用戦略、面接などにも携わり、就職関連のテレビやラジオ番組にも数多く出演している。